陸マイラーはろ♂馬とマイルと酒とメシ

2017年1月に陸マイラーを始めました。馬が大好きな普通のサラリーマンのブログです

回避して欲しい

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、フランスのマクロン大統領がロシアのプーチン大統領と会談をしましたが

マクロンはすぐにウクライナのゼレンスキー大統領とも会談。

その後の会見を見るとやはりどうも西側のパフォーマンスにしか見えないですね……

マクロンプーチンとの会談後にマクロンから提示した提案に一定の理解を示したと成果を主張してますが

プーチンは全然違うことを言ってます。

ゼレンスキーは刺激しないでそっとしておいて欲しいと言っているし

はっきり言って西側が勝手に笛吹いて太鼓叩いて

けしかけてるようにしか見えないんですよね。

 

冷戦時代、ソ連は確かに西側と対立して黒いイメージがあります。

ですが、今のロシアは冷戦時代のソ連とは違います。

根本から全く違うと言えば嘘になりますが。

でも、今のウクライナ情勢は西側の武器商人が商売して儲けるための場所を作ろうとしてるとしか見えないのですよ。

アメリカには武器商人がいます。

退役軍人が組織したブラックウォーターという組織ですが

これがネオコンと結託してネオコンが政権を取ると必ずと言っていいほど世界で争いが起こる。

アメリカの民主党ではオバマクリントン夫妻、バイデン

共和党ではブッシュ、チェイニー、マケインなどですが

これらが政権を取ると必ず大義名分を作り上げて戦争を始めるわけです。

今回は同じ西側のフランスの大統領が出てきて劇場の一幕を見せられてる感じに見えるんですけど

もうプーチンの手腕に賭けるしかない情勢です。

 

自分は今のウクライナ情勢を見てると

頭の中によぎるのはチャイコフスキーの大序曲1812年なんです……

学生時代、トロンボーンやってまして音大を目指してた人間なんで💦

まあ、無茶して身体壊して音大を諦めて結局、芸大のデザイン系に進路変更したんですけど……

チャイコフスキーの大序曲1812年については最後に少し触れます。

 

今のロシアは西側諸国に何度も脅かされた歴史があります。

まずフランスのナポレオンの遠征ですが

これが1812年に起こってチャイコフスキーの大序曲1812年の舞台になりました。

破竹の勢いで東進してきたナポレオンはモスクワを陥落。

当時のロシアの首都はモスクワではなくサンクトペテルブルクなので首都陥落ではないのですが

モスクワの攻防で祖国は蹂躙されて甚大な犠牲者を出してます。

最終的にロシアはナポレオンを撤退に追いやりますがロシアの強みは冬将軍です。

ナポレオンも極寒の環境には勝てず敗走しますが

これをロシアの人は祖国戦争と言って現代でも教育されてます。

 

その後、第一世界大戦が勃発。

今のドイツこと帝政プロイセンウクライナキエフを陥落させてモスクワに迫ります。

ちょっと利害関係が複雑に絡んでますがロシアは3国協商を結んだイギリス、フランスとともにドイツ、オーストリアオスマン帝国などの同盟国と戦いますが

プロイセンはパリを陥落させてモスクワに襲いかかり

ここでも1000万人以上の犠牲者を出します。

国は疲弊して戦争孤児も700万人出たと言われ凄惨を極めます。

この当時のロシアは帝政でニコライ2世が統治していましたが

戦争続きのあまりの国の混乱でレーニンによるロシア革命が起こり帝国は崩壊します。

これが社会主義ソ連時代の始まりですが

ここからが更に悲惨で大戦はロシアの属した協商側がアメリカの参戦で勝利に終わったものの

壊滅的な国内では革命の是非から内戦が5年続いて500万人の餓死者を出します。

 

第一次世界大戦の舞台はロシアなどヨーロッパですが

アメリカは遠方から武器を売りつけて儲けた挙句に最後に参戦して戦勝国になります。

戦争の舞台になったヨーロッパはどこも疲弊し

ここでパワーバランスは変わり産業革命から世界No.1だったイギリスはNo.1の座から陥落して

基軸通貨はイギリスのポンドからアメリカのドルに変わってしまいます。

ここでアメリカは世界No.1になったわけです。

これが本土決戦は間違いなく不利で他国を舞台にして戦争をすれば儲かるというテンプレが出来上がった出来事です。

 

戦争の特需景気であのコカコーラが誕生したり一気に繁栄したアメリカですがヨーロッパは疲弊してます。

敗戦国のドイツなどは多額の賠償金を背負い

これを返し終わったのがつい最近という話しはあまり知られてませんが

当時はあまりの疲弊ぶりで賠償金が払えませんでした。

大まかに敗戦国であるドイツが戦勝国であるイギリスやフランスに賠償金を払い

イギリスやフランスは大量の武器をアメリカから借金して買ってましたから

ドイツがイギリスとフランスに賠償金を払って

イギリスとフランスはアメリカにそれを借金返済に回してました。

ドイツが賠償金を払えない状態はアメリカの戦争バブルを崩壊させて世界恐慌が起こります。

ここに疫病の蔓延、燃料の高騰などが起こり

第一次世界大戦からたった数十年で第二次世界大戦が起こります。

疫病、燃料高騰……あとヒトラープロパガンダ……

今と被りませんかね。

 

第二次世界大戦ではドイツのヒトラーがまたスターリン率いるロシア、当時のソ連に襲いかかります。

ここはこれまでにないほど凄惨を極めモスクワ攻防で2700万人の犠牲を出します。

この尋常ではない犠牲はただ単にドイツとソ連の死闘によるものではなく

敵前逃亡を許さないスターリンが逃げる兵を背後から射殺したこともあり

第二次世界大戦での原爆を含めた日本の被害が300万人だったことと比較しても

どれだけ酷い戦闘だったことがわかると思います。

ここでも結局はヒトラーの侵攻を食い止めたのは極寒の冬将軍です。

ナポレオンの侵攻が祖国戦争と言われてますが

ヒトラーの侵攻を食い止めた第二次世界大戦をロシアの人は大祖国戦争と言います。

 

ロシアの近代史は暗い戦争と寒さに守られてきた歴史であって

侵攻から祖国を守る歴史なんですね。

それをまた西側諸国がウクライナを揺さぶり分断して戦争の場を作ろうとしている。

西側諸国の日本もそうですが

そんな歴史認識もない人がロシアは何故か悪と決めつけてるわけです。

苦しむのは国民であって遠く安住の地から儲けることしか考えない者が

何を仕掛けようとしているのか

それを防ごうと必死に考えているのがプーチンやゼレンスキーだと思います。

この前のマクロンの会談で見えたのは

本当の和平への介入ではなく真逆の別の意図というのが自分の今のところの見解です。

 

 

自分が今のウクライナ情勢を見て浮かぶのが

チャイコフスキーの大序曲1812年

ナポレオンがロシアに侵攻してそれを撃退した情勢を約17分の楽曲で描いてます。

フランスの国歌ラ・マルセイエーズのフレーズが入っていたりして皆、一度は耳にしたことがある曲だと思います。

チャイコフスキーは作曲の依頼をロシア側から受けて最初は乗り気ではなく断ったと言われてますが

最終的に作曲に至りました。

美しく穏やかなロシアの光景や

ナポレオンの侵攻にロシア軍が立ち上がり

祖国のために戦い劣勢になりながらも撃退して守り抜いた時の歓喜の様子がよくわかります。

長い時間の楽曲ではなく短くまとめられた曲なので

約17分、最後まで聞いてみて頂きたい。

ロシアには西側諸国の揺さぶりに耐えて戦いを回避して欲しい。

そして、正しい歴史認識を持ってウクライナ情勢を見てくれる人が増えて欲しい願いを込めて。